洗練された本格広東家庭料理を – One Harbour Road at GRAND HYATT HONG KONG
香港を代表する広東家庭料理のレストランといえばここ。グランドハイアット香港内の「ワンハーバーロード」は、1930年代の香港の邸宅を再現した洗練された店内で、正統派広東料理の奥深さを堪能させてくれる。
左上/蟹皇四川蝦球 – Wok-Fried Prawns in Spicy Sauce Glazed with Crab Coral
右上/花彫杞子蟹拑蒸蛋白 – Steamed Fresh Crab Claw with Wolf beriery and Fa Du Wine on Egg White
左下/翠綠銀蘿煮斑片 – Stewed Fillet of Garoupa with Turinp and Snow Pea Seed
右下/龍井茶香煎和牛 – Pan-Fried Wagyu Beef with Asparagus and Long Chung Tea Leave
シェフのLi Shu Tim氏は香港の広東料理を牽引する人物。そんな彼が作るのは「外国の料理の影響を受けない伝統的な広東料理」だ。しかし伝統とはいうが、時代の流れとともにお客さまの嗜好も変わるもの。例えば香港でもヘルシーな料理が好まれるようになっているのもそう。そんななか、「時代の変化をいち早くつかみ、時代に合った伝統料理をこちらから提供したいと思っています」と、Li氏は広東料理の第一人者としての誇りをみせる。
メインダイニングでビクトリア湾の夜景を眺めながらの食事も素晴らしいが、ユニークな体験を求める方にはシェフズキッチンがおすすめ。キッチン内に設けられたわずか1室のダイニングでは、調理に腕をふるうシェフたち熱い鼓動を感じながら、Li氏による格別な広東料理を堪能できる。
いつも陽気なLi 氏。心から料理を愛し一日中調理をしているそう。「ここで作った料理がほかのレストランに影響を及ぼしているようです。No.1 ホテルでシェフとして働く醍醐味ですね」。
One Harbour Road (GRAND HYATT HONG KONG)
TEL +852-2588-1234
ミシュラン2ツ星のモダンフレンチ – Caprice at FOUR SEASONS HOTEL HONG KONG
パリの名門レストラン「ル・サンク」からシェフのチームを招いて「カプリス」がオープンした際、フレンチのドリームチームが香港にやってきたと話題になったという。
左/Line-Caught Sea Bass Gratin Savoyard and Melted Onions in Morteau Sausage Jus.
右/Chocolate Yonka Cream with Chestnut Espouma and Blackcurrant Sorbet
そんなチームを指揮するのはシェフのヴァンサン・ティエリー氏。ここで彼はフランス料理の伝統に新たな解釈を持ち込み、モダンで革新的な料理に仕上げた。素材に徹底的にこだわる姿勢はパリで働いていた頃から一貫しており、フランス産の上質な素材を中心に、地元香港の旬の食材を組み合わせた独自の世界観を展開する。湧き出る想像を見事なテクニックで形にするが、「お客さまあっての自分」と、決して押し付けの料理にならない。
香港一と誇るチーズの取り揃えや、フランス産を中心に1000 種を超える充実のワインリスト。そしてパティシエのルドヴィック・ドゥトー氏がクリエイトする甘味な世界に、リピーターとなるゲストも多い。「ミシュランガイド 香港・マカオ2009」で二ツ星を獲得したのも、舌の肥えた香港の人々にとっては、驚くべきことではなかったのかもしれない。
レストラン内を二分する金色に輝くキャットウォークに立つシェフのヴァンサン・ティエリー氏(右)とペーストリーシェフのルドヴィック・ドゥトー氏。
Caprice (FOUR SEASONS HOTEL HONG KONG)
TEL +852-3196-8888
シェフ渾身の味をテラス席で – Waterfront Bar & Terrace at HARBOUR PLAZA HONG KONG
左/Scottish Rock Oysters、 右/Pan-Roasted Lamb Cutlets
これからの季節、爽やかな気候になる香港では、テラス席でディナーを楽しむのもいい。ハーバープラザ香港のグランドフロアに位置する「ウォーターフロント バー&テラス」は、そんな開放的な気分になるにはぴったりのレストラン。
ビクトリア湾の目の前にテラス席を設け、潮風が心地よく頬をなでる。夕刻が近づくにつれ、対岸の香港島では高層ビル群がライトアップされると、まさにこのテラス席は香港一の特等席であることを実感できる。
メニューはエグゼクティブシェフのセザール・ロマーニ氏がオーソドックスな地中海料理を中心に展開。イタリアでも修業を積んだその経験は、素材の本来の味を上手に引き出すと評判だ。
香港の魅力に思う存分浸りたいなら、海を目の前にしたテラス席を確保。そして潮風が心地よい最高のロケーションでシェフが腕によりをかけた逸品をオーダーしたい。
エグゼクティブシェフのセザール・ロマーニ氏。香港やイタリアのみならず、ドバイやモーリシャスなど世界中で料理の腕をふるってきた。
Waterfront Bar & Terrace (HARBOUR PLAZA HONG KONG)
TEL +852-2621-3188
TEL 03-5413-5780(東京事務所)
イタリアの家庭の味に舌鼓 – Portofino at THE VENETIAN Macao-Resort-Hotel
地中海の小さな漁村の名を付けたファインダイニング。イタリアの太陽をそのままマカオに持ち込んだようなこのイタリアンレストラン「ポルトフィーノ」では、本場の伝統的な家庭の味を再現。地中海の情景が目に浮かんでくるような料理を堪能できる。イタリアから取り寄せたシーフードをメインにしたメニューは、イタリア出身のシェフのダニエル・ブロレーゼ氏がエスプリを効かせたやさしい味が人気。30 以上のダイニングがあるザ・ヴェネチアン・マカオ・リゾート・ホテルにおいても、是非とも足を運んでみたいおすすめの一店だ。
左/ミラノ産タレッジョチーズなどを利用したソースのラビオリは秀逸。4時間煮込むなど手の凝った一品だ。
右/ブラックコッドはズッキーニと茄子のラタトューユとともにいただく。上にのったトマトは8時間かけてセミドライにしたもの。
隠れ家でいただく本場中国の味 – Canton at THE VENETIAN Macao-Resort-Hotel
カジノに熱中するゲストで賑わうザ・ヴェネチアン・マカオ・リゾート・ホテルの一角、広東料理の「喜粤(カントン)」はそこだけが異空間のようにひっそりと佇む。店内に一歩足を踏み入れると、その妖艶なインテリアに目が奪われる。赤を基調とした空間は一つひとつの調度品はモダンなもの。しかし、全体のトーンは伝統的な中国美を感じずにはいられないから不思議だ。料理は広東料理が中心だが、中国本土の各地のヘルシーで個性的な料理もメニューにのる。プライバシーの保たれたプライベートダイニングで、しっとりと料理を堪能するのもいい。
左/金牌炸子鶏 – Crispy Chicken with Spicy Salt
右/山葵沙丹大蝦 – Golden-Fried King Prawns Roasted in Wasabi Dressing
Portofino(左) / Canton(右)
(THE VENETIAN Macao-Resort-Hotel)
TEL +853-2882-8888