パリで感じる日本の心 – La Maison 8
この邸宅は、公私にわたるパートナーだった建築家、故グザビエ・ドゥカステラ氏と共に設計された。二人は89年から20年間この家に住んだという。
高田賢三が愛してやまなかったパリの中の日本
日本が生んだ国際的デザイナー高田賢三(ケンゾー)。パリにいても日本の心を忘れないようにという願いを込めてつくられたこの特別な場所には、彼の思いのすべてが形にされている。
ケンゾー自身のパーソナリティが随所に見られる空間は、日本の伝統の趣の中にもパリのエスプリが感じられる。移築されたのかと思わせるような本格的な茶室や石庭のしつらえは、ここはパリではなく本当に日本にいるかのような心持ちにさせてくれる。
現在は、日本をこよなく愛するというパリジャンの所有となっており、和洋折衷のモダンなスペースを生かしてイベントなども開催されている。我々が取材に行った日には、有名なジャズピアニストによるサロンコンサートが開かれていた。
コンサート後には、お茶室でフレンチが供されるという粋なはからいも。おもいがけず異国の地で日本の心を堪能した。
左/高級旅館にあるような素敵なお風呂がある。この瞑想的な空間でケンゾーはインスピレーションを得たのだろうか。
中/リビングルーム。至るところから外光が入ってくるので明るく温かい雰囲気に満ちている。
右/石庭を入ると茶室がある。ここで特別にケータリングのフレンチを堪能した。
La Maison 8
個人邸宅のため一般公開はされていないが、アンヌ・ド・パリのアレンジによって特別訪問やイベント開催などは可能。
問合わせ:アンヌ・ド・パリ
10, Place Vendome, Paris / TEL 06 13 79 71 60 / www.anne-de-paris.com
e-mail:contact@anne-de-paris.com
パリで美しくなる – Biologique Recherche
フェイシャルは100通り、ボディトリートメントは30種類の中から、その人に合わせた施術方法を提案してくれる。
世界中のセレブリティを顧客にもつ、
コスメティック・オートクチュール・サロン
30年前、生物学者と医師と理学療法士3人で出発したコスメ開発チームが、今や、パリの富裕層マダムや世界中のセレブリティを顧客に持つ最高級ビューティーサロンへと発展した。シャンゼリゼ通りにあるサロンには、シャロン・ストーンやジョン・ガリアーノ(!)もお忍びで訪れるという。
まず初めにサロンで講義を受けたあと、フェイシャルは100通り、ボディトリートメントは30種類の中から、その人の肌質や体質に合わせた施術方法を提案してくれる。すべてがオーダーメイドのためトリートメント料金は決まっていない。
生物学をもとに開発されたセラムやクリームには濃度の高い有効成分が凝縮されており、必ずその効果が期待されるという。28日間で完全に肌が再生するという魔法のようなコスメだ。
肌に化粧品をなじませるフェイスマシーンや抜群の角質除去効果が期待される化粧水なども開発されている。女性垂涎の隠れ家的サロンだ。
左/生物学をもとに開発されたセラムやクリームには濃度の高い有効成分が凝縮されている。
中/フェイスマシーンや抜群の角質除去効果が期待される化粧水なども開発されている。
右/紫を基調としたリラックスの空間。
丹精な技とセンスが光る – レストラン ル・ディアン
パリの新しい迎賓館でフレンチの醍醐味を堪能する
シャンゼリゼ通りとジョルジュサンクに面した黄金の三角地帯に位置するホテル・フーケッツ・バリエール。〝尊敬される贅沢〟というコンセプトをもとにつくられた室内は、シックな落ち着きと洗練されたモダニズムが漂う。個性を大切にするリーディングホテルズ加盟ホテルならではの創造性あふれる演出が随所に光る。
シャンゼリゼに面したレストラン〝フーケ〟をはじめ、ホテル内には3つのレストラン・カフェがある。その中でもレストラン〝ル・ディアン〟では、選りすぐりの素材をふんだんに活かしたフレンチを堪能できる。魔法にかけられたかのように色鮮やかな一皿は、まるで現代絵画の一枚を見ているようだ。
デザートに供されたいちごのカルパッチョの丹精な技とセンスに日本料理にも共通する職人の心を見たような気がする。
左/シックなインテリアが、色鮮やかな料理をいっそう引きたててくれる。
右/魔法にかけられたかのように色鮮やかな一皿。
レストラン ル・ディアン (ホテル・フーケッツ・バリエール内)
George V & Champs-Elys ees Avenues 75008 Paris / TEL 01 40 69 60 00 / www.fouquets-barriere.com
営業時間:月~土の9 時35分~20時(木曜~22時)
日本でのご予約・お問合わせはリーディングホテルズ日本支社
フリーダイヤル:0120-086230 / www.lhw.com/fouquet
Go Shopping!! – プランタン
香水コーナーの充実ぶりはさすがフランスだ。歴史的名品から新商品までなんでもそろう。
ここでしか入手できないものが豊富にそろう
1865年創業の老舗デパート、プランタン。ファッション、ビューティー、そしてグルメと〝おしゃれの街パリ〟のイメージを世界に発信し続けてきた。
そんなプランタンも、近年さらに新しく生まれ変わり、今やモード、コスメ、メンズの3つの館をもつ巨大デパートになった。
プランタンは、〝ここでしか手に入らないものが〟豊富に取りそろえられているのが大きな魅力だ。例えば、フランスの旬のジュエリーデザイナーの新製品や、まだあまり知られていないコスメブランドのラインナップも充実している。
そして絶対に見逃してはならないのは香水コーナーだ。さすがはフランス。華やかな香りの誘惑に、女性なら思わずため息がでてしまいそうだ。
また、海外からのゲストに多言語のパーソナルサービス(パーソナル・ショッパー)を行っているのも嬉しい。ファッションとコスメのプロが、その人の個性にあわせたアイテム選びを手伝ってくれる。ゲストの個性を重視し、一人ひとりの要望をかなえてくれるところがいかにもパリらしい。
左/化粧品コーナーでは、その人に合ったものをアドバイスしてくれる。
中/フランスの旬のデザイナーの品がいち早く紹介されている。
右/靴のラインナップも充実している。さすがはパリ!
粋でおしゃれなデザイナーズホテル – ホテル・エドゥアール・セット
客室のインテリアは部屋ごとに異なり、デザイナーズホテルならではの贅沢感が味わえる。
フランスを愛した英国国王の華麗なるストーリーに想いを馳せる
オペラ通り沿いに位置するデザイナーズホテル。パリの目抜き通りに威風堂々と佇む白い建物は遠くからでも目を引く。ホテルの名は、フランスをこよなく愛したイギリスの国王エドワードⅦ世にちなんでいる。上階のスイートルームのテラスからは、国王の好んだとされるオペラ座が一望できる。
このホテルの面白いところは、スイートルームにメルバ、サラ(・ベルナール!)、アレクサンドラなどの国王の愛人の名前が付けられていることだ。アンティーク調だが、モダンにアレンジされている客室の雰囲気も手伝って、ちょっとだけエロティックな世界に迷い込んでしまったような気分だ。
ヴェロア素材をふんだんにいかしたインテリアは部屋ごとに異なり、デザイナーズホテルならではの贅沢感を味わえるのも魅力。
レストランやバーなどは、パリの人々の社交場にもなっている。パレ・ロワイヤルやルーブルなどにも歩いていける至便なロケーションも嬉しい。
左/ホテル内の至るところにモダンアートが。
中/遊び心いっぱいの楽しいホテルだ。
右/このホテルの主人公、エドワード7世(1841-1910)。