アメリカン・エキスプレス イベントリポート
非公開の茶道会館にて 名門茶家に学ぶ紅葉狩り茶会
(右上から時計まわりに)茶道会館。1棟の中に、大広間、小間、立礼席など各々違った茶室が作られている。/季節や茶会のテーマを汲んで選ばれた器。/女性能管師 野中久美子さん。/水指はフランスで見つけたワインクーラー。ほかに中国の七宝焼、トルコの建水なども用い、世界中から集めた道具で茶会の世界観を創っている。/晴れ渡った秋空の下、美しく紅葉したもみじ。
昭和25年に建てられた茶道会館は、茶の湯の名門 北見家が、戦後の荒廃した人々の心に落ち着きを見出すため、茶道を普及する理想をもって建築した茶道の道場です。美しい数寄屋造りの建物の傍らには約千坪の美しい庭が広がり、都心とは思えない静寂な空気を湛えています。
お茶会は、北見宗峰氏のおもてなしにより、和室に椅子と卓を用いる立礼(りゅうれい)という形式で行われました。主菓子や薄茶のいただき方はもちろん、和室での作法やまわりの方への配慮、女性らしい仕草といった、日常のなかで役立つこともさり気なく教えてくださいました。また、床の間に誂えた和歌や生け花からも、日本人の美意識や温かいもてなしの心を学びます。
茶会のあとに催されたのは、能管奏者 野中久美子さんによる笛の演奏。遠く、深く響き渡る笛の音と、燃え立つように紅葉した庭園の風景が溶けあい、人々をしばし幽玄の世界へと誘いました。
古き良き格式ある空間のなかで、日本の伝統に触れ、美しい風習や自然を体験する貴重なひとときは、日ごろ忘れかけていた感謝の心や、美しいものを愛でる心を思い出させてくれる、実りの多いものとなりました。
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