サスティナブルリゾートの最前線へ

南太平洋に浮かぶ118の島々からなるフランス領ポリネシア。ブルーラグーンに象徴される美しい景観が広がり、手付かずの自然が訪れる人々を優しく迎え入れてくれます。
名優として名を馳せた故マーロン・ブランドもこの地の豊かな自然に魅了された一人。
かつて彼が所有していたテティアロア環礁は現在、彼の遺志を受け継ぎ、サスティナブル・ラグジュアリーリゾートとして、これからのリゾートの在り方を提案しています。

サスティナブルリゾートの最前線へ

透明度の高い海とホワイトサンドのビーチ、そして鮮やかに生い茂る木々の緑が、環礁ならではの美しいコントラストをなす。

“ゼロ・エネルギー使用”を目指す究極のエココンシャスなリゾートが誕生


リゾートへは専用飛行機でアクセスする。

映画「戦艦バウンティ」(1962年)の撮影で南太平洋を訪れた俳優のマーロン・ブランドが、あまりの美しさに惚れ込み、プライベートアイランドとして所有したテティアロア環礁。フランス領ポリネシアの中心、タヒチ島から北西に50㎞ほどの位置に佇む12のモツ(小島)の総称である。
マーロン・ブランドは、豊かな自然と多種多様な生き物が暮らすこの環礁を所有して以来、「役者稼業は島の環境維持の資金稼ぎ」と割り切り、自然と生物の生態系、さらに島々に根付くポリネシア文化の保護に傾倒していったという。
時は流れて現在。マーロン・ブランドの遺志を受け継ぐ形で、究極のプライベート・アイランド・リゾートがテティアロア環礁に誕生した。リゾートの名称は「ザ・ブランド」。極上の快適性を追求しながら、世界初となるエネルギーの100%を自給自足する「ゼロ・エネルギー使用」のリゾートを目指している。


滑走路に沿って立ち並ぶ太陽パネル。

ここでは島で使用するエネルギーの50%が太陽エネルギーで賄われており、残りは地元のヤシ油を燃料としたバイオ熱発電が利用されるなど、環境保全に対する意識は徹底している。また、ホテル施設内には深海から汲み上げた冷水が循環し、室内の冷房などに活用されている。この海洋深層水冷却システムは1970年代初期、マーロン・ブランドがロブスターの養殖に導入を試みたシステムがベースになっており、早くから環境に配慮していた彼の自然に対する思いがここでも生きているのである。
そしてもう一つ、ザ・ブランドならではの取り組みといえるが、環境保全をテーマに科学調査を行うエコステーションの存在である。ここでは世界各国からウミガメや珊瑚、野鳥などの研究をする科学者を招き入れ、研究のサポートをするとともに、ゲストに対して見学ツアーを実施。科学者とゲストの交流を通じて、環境保全の大切さを広める役割も果たしているのだ。
「環境保護について学ぶ大学を設立したい」とのマーロン・ブランドの夢が形になりつつあるザ・ブランド。その取り組みの一つひとつは、ラグジュアリーリゾートの未来形を指し示しているようでもある。

自然との一体感に癒される極上の時間

自然との一体感に癒される極上の時間自然との一体感に癒される極上の時間

自然の中にとけ込むようにデザインされたヴィラ。南国の木々がプライバシーを守ってくれる。各戸にはプランジプールが屋外に備わるのも嬉しい。

素朴なインテリアで安眠に誘うベッドルーム。波音が心地よく響きわたり、ワイドウィンドウからは木々の合間にラグーンを一望することができる。贅沢な空間だ。

ザ・ブランドへはタヒチのファアア国際空港のプライベートターミナルから専用機で20分ほど。テティアロア環礁を構成する12の小島の一つ、ホワイトサンドに縁取られた緑豊かなオネタヒ島が目的地だ。古くはタヒチの王族が夏の避暑地として休日を過ごした歴史を有す小島である。
タヒチアアンダンスによる歓迎を受け、敷地に足を踏み入れると、そこはまさに風の音だけが耳に届く静寂の世界。頬をなでる風は心地よく、数あるタヒチの島々の中でも、王族がこの島を選んだ理由が分かるような気がする。
35あるヴィラはすべてがビーチに沿うように佇む。エントランスの扉を開けたが刹那、壁一面の大きな窓からは、抜けるような青空と幾重にもグラデーションを描いたラグーンが目の前に飛び込んでくる。リゾートの素晴らしさを実感する瞬間だ。
内装はポリネシア文化を感じる自然の素材をいかした贅沢なつくりで、その温かな雰囲気に心が落ち着いてくる。寝椅子が置かれたテラスで日がな一日、読書でもしながら時の流れに身を任せるのもいい。
ヴィラの目の前に広がるのはホワイトサンドのプライベートビーチ。古の王族たちも耳を傾けたであろう波の音をBGMに、自然との一体感を感じながら、極上の非日常を堪能したい。

グルメにスパに、最高の贅沢を気軽に体験

グルメにスパに、最高の贅沢を気軽に体験グルメにスパに、最高の贅沢を気軽に体験

白砂に囲まれたような優雅な雰囲気に満ちたファインダイニング「レ・ミュティネス」。厳重に温度管理されたワインセラーも備えている。

シンプルな味付けで素材の旨味を引き出した「仔牛のテンダーロイン トリュフとともに」。

様々なリゾートでオールインクルーシブが採用されているが、範囲が限定されることが多いのも事実。しかし、ここではほとんどのサービスが対象になるというから嬉しい。
例えば食事も然り。ダイニングはギー・マルタンが監修を手掛け、パリの二ツ星レストラン「グランヴェフール」の味が、極上のワインとともに毎日でも堪能できるというのだ。
妖艶な光に包まれたこのファインダイニング「レ・ミュティネス」で、ギー・マルタンならではのユニークな技巧を駆使して引き出された素材の旨味をじっくりと味わいたい。
女性に人気のスパトリートメントもオールインクルーシブに含まれている。「ヴェルア・ポリネシアン・スパ」は蓮の花が咲き誇る池の上に佇み、マナに満ちた空間に足を入れただけで心が安らいでくるから不思議だ。ここでは古代ポリネシアの伝統と世界水準の最新テクニックによるトータルなトリートメントを体験できる。特にココナッツオイルにタヒチ原産のティアレの花を漬け込んだモノイオイルを用いたトリートメントは自然の素材が持つ美の力を実感できると人気だ。
一流グルメに舌鼓を打ち、至福のスパに癒される一日。気軽に旅の醍醐味を楽しめる喜びをかみしめたい。

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ラグーンを一望する「テ・マヌ・バー」。

かつてタヒチの王族も癒された池を見ながらのトリートメント。

鳥の巣をイメージしたTree House。3時間のトリートメントパッケージはここで施術される。

テティアロア環礁の生き物たちに出会いに

モツと呼ばれる12の小島からなるテティアロア環礁には、手付かずの自然が残り、ウミガメやサメ、野鳥やヤシガニなど、多種多様な生き物たちの生態系が守られている。
ザ・ブランドではこういった生き物たちの観察を目的にしたアクティビティやエクスカーションを様々用意しているので、貴重な生き物との出会いを求めて参加するのもいい。
その中の一つ、「テティアロア・ウルティメイト・ツアー」は、環礁内の12の島々を半日かけてクルーザーで巡る人気のツアーだ。自然観察員と一緒に主な島に上陸し、様々な環境に適応しながら暮らす生き物を実際に目にすれば、環境を保全することの大切さに気付かされるはずだ。

テティアロア環礁の生き物たちに出会いにテティアロア環礁の生き物たちに出会いにテティアロア環礁の生き物たちに出会いに

美しい環礁内をクルーザーで巡る。

草に絡まった小鳥を助けるスタッフ。

ひな鳥は近寄っても逃げることはない。

The Brando, Tetiʼaroa Private Island
P.O. Box 6014 Faaʼa, 98702 Tahiti,French Polynesia
TEL +689-40-86-63-00