心を潤す時間が流れるセキュリティで守られた秘密基地

馬蹄型の階段を下りるとメインフロアが広がる。上の階には、プラチナメンバー専用のプライベートルームが2室ある。

2フロア吹き抜けの店内を見渡すことができるバルコニー席。　

隠れ家であり社交の場――、それが会員制クラブ『Le Club de Tokyo』。選ばれし大人たちが集い、豊かなひとときを過ごしている。

アメリカの国防総省と同じ厳格なセキュリティシステムを採用する会員制クラブが六本木にあることをご存知か？　そこは六本木交差点からわずか１分ほどの場所。しかし、看板のないひっそりとしたエントランスのため、初めて訪れる者は容易にたどり着くことができないかもしれない。現に、取材班も地図を片手に周辺を彷徨ってしまったほどだ。メンバーは原則30歳以上、既存会員から紹介を受けるかホームページからエントリーを。その後、法人での会員制度がないため〝個人〟として審査をパスしなければならない。時には著名人でも会員になれないことがあり、メンバーになることがひとつのステイタスとして大きな価値を持つのだ。自分だけの密かな居場所として利用するもよし、誰かをエスコートすれば非日常の演出とスケール感に驚き、そこのメンバーである貴方には羨望の眼差しが注がれるであろう。

　専用エレベーターから店内へ進むと、そこは別世界。オペラ歌手のマリア・カラスが舞台で身に着けた際に輝き過ぎるために途中で外さざるを得なかったというエピソードを持つスワロフスキーのなかでも、透明度の高いクリスタルを使った特注品のシャンデリアが煌めく。プライベート感を重視した空間は居心地がよく、誰もが寛ぎのひとときを過ごすことができる。約200種、1200本以上あるワインやシガーなど、嗜好品の品揃えも圧巻だ。

大型のワインセラーにはDRC、5大シャトーなどグランヴァンがずらりと並ぶ。ソムリエが常駐しており、好みや予算などニーズに合わせた提案をしてくれる。

酒とともに上質なシガーを嗜むことができる。