MSC CRUISES カリブの太陽を求める船旅
1年を通じて温暖な陽気に包まれるフロリダ州マイアミ。
南米~カリブ海クルーズの玄関口はクルーズ・キャピタルとも呼ばれ、
カリブの太陽を求めてやって来る世界中の乗船客で賑わう。
世界を巡るMSCクルーズ
イタリアのアポンテ家が設立したMSC( Mediterranean Shipping Company)は世界第2位のコンテナ輸送会社。MSCクルーズはその海運業で財を成した創業者によって、それまでの全ての経験と情熱を客船に注ぎ込んで誕生したクルーズ会社である。目的地への航海という単なるクルーズの枠を超えて、これまで世界中の1000を超える様々な航路を開拓。現在、12隻の最新鋭の客船を所有し、デザイン、ファブリック、特色ある食事、数えきれない程のイブニングショー、プールやスパ、寄港地観光に至るまで、あらゆるゲストのニーズに応えるべく、世界中の海を航行している。
クルーズ船の中の極上空間 MSC YACHT CLUB
落ち着いた雰囲気に包まれ、クルーズ船の客室とは思えないほど重厚なソフィア・ローレン・スイート。
ソフィア・ローレンのポスターが飾られ、リビングのソファーもワインレッドに統一されている。
専用レストランではソムリエが料理に合うワインを提案してくれる。
味はもちろんだが色彩豊かな盛り付けはイタリア人シェフならではのセンスが光る。
限られた乗船客ための場所
今回乗船するMSCディヴィーナは女優ソフィア・ローレンが命名した客船で、最大の特徴はMSCヨットクラブ(MSC YACHT CLUB)という「洋上のプライベートクラブ」エリアがあること。ホテルでいえばスイートルームに滞在するゲスト専用のクラブラウンジのような存在といえば分かりやすいかもしれない。
このMSCヨットクラブには前述のソフィア・ローレンがプロデュースしたソフィア・ローレンスイートがあり、赤を基調としたゴージャスなキャビンには彼女の写真が飾られ、ドレッサーは彼女が実際に使用するものを模して作られるなど、まるで銀幕のスター気分でクルーズを楽しめる。
MSCヨットクラブにはこのロイヤルスイートキャビンの他に、デラックススイートなどのキャビンは全部で67室。専用のレストランやバーラウンジ、24時間体制のバトラーサービス、優先チェックインや寄港地での特別なエクスカーションなどに対応するコンシェルジュなど、様々なサービスで快適な船旅をサポートしてくれる。
専用デッキにあるジャグジーやプールは限られたゲストだけの特別な空間になっている。デッキ15のトップセイルラウンジはその名の通り眺めの良い船首にあるクラブ専用ラウンジで、軽食やアフタヌーンティーなど時間帯によって多様なサービスを提供している。アルコールを含むすべての飲み物はキャビン代に含まれるため、大海原を眺めながら優雅にゆったりと寛ぐのに最適だ。
理想的なクルーズ体験を
専用レストランレ・ムーセ(Le Muse )では、いつでも気が向いた時に食事をとれるのが嬉しい。食事の時間に気を取られて慌ただしくなりがちな寄港地観光や夕暮れ時のカクテルタイムを有意義に過ごしたい。
女性にとって至福の空間といえるのがMSCアウレア・スパだ。アロマテラピーやバリ式マッサージなど豊富なコースが用意され、専用セラピストの指導のもと極上のヘルス&ビューティプログラムを組んでもらえる。さらに、若々しさを取り戻すためのアンチエイジング・トリートメントも用意。クルーズ中に心と体をゆったりとリチャージできると人気だ。
MSCディヴィーナは13万9000トンの大型客船でありながら、MSCヨットクラブに滞在するゲストは、特別な空間で特別なサービスを享受できる。誰にも邪魔されることなく、思いのままに船旅を楽しむことが可能なのだ。大型客船の騒々しさ、逆に小型ラグジュアリー船の仰々しいサービスのどちらも向かないという方には、理想的なクルーズスタイルと言えるのではないだろうか。
専用プールではいつでも正装をしたスタッフが限られたゲストのために対応してくれる。
トップセイルラウンジにはゆったりとした大人の雰囲気が漂う。
アフタヌーンティーには作りたてのスイーツやスコーンと種類豊富な紅茶が用意される。
カリブ海の洋上で堪能する地中海式ライフスタイル
大人専用のプールサイドにはバーが備わる。
社交は船上ライフの醍醐味
MSCヨットクラブ以外のクラスのキャビンに滞在しても、スタイリッシュな船内空間と細部にまでこだわり抜かれた上質なサービスを同様に味わえることに変わりはない。吹き抜けのラウンジスペースでは、スワロフスキー・クリスタルが煌びやかな螺旋階段に出迎えられる。ブロードウェイ級のシアターやカジノ、ゆったりと落ち着いたバーやポップなスポーツバーなど、その時々の気分で選べる社交スペースは、大型客船だからこそ作り出せる演出だ。
クルーズ船の社交場といえば、ラウンジ以外にもデッキのプールは外せない。プールサイドにはいくつもジャグジーがあり、十分な数のデッキチェアも用意。プールサイドだけでなく、陽のあたるところは全てがリクライニングスペースになっているため、日光浴で寛ぎながら乗船客同士の交流を楽しむのにいい。なお、デッキ15の船尾にガーデンプールという大人限定のプールエリアがあり、ここからのカリブ海のサンセットの美しさは格別。静けさも印象的なひと時を演出してくれるはずだ。
快適なデッキチェアに身を沈めて照りつけるカリブの太陽と過ごす贅沢な時間。
終日航海日にはたくさんの乗船客がデッキに出て日光浴をして過ごす。
地中海式ライフを堪能する
MSCクルーズが提案する「人生を謳歌し、食を愛し、時間に縛られることのない地中海式のライフスタイル」がもっとも顕著に現れているのがイタリアン・レストラン「イータリー(EATALY)」の存在だろう。「私たちは良質の食品と飲み物を愛します。その歴史、伝統、生産に携わる人々、その生産地を愛します」というイータリーのマニュフェストは、クルーズ船に乗って様々な土地を旅し、その地で出会う人や食を楽しむという船旅の醍醐味と重なるようだ。
地中海生まれのMSCクルーズは、船旅をしながらイタリアを源とする食に対する哲学、スローフードを味わい、楽しみ、学ぶことのできる独創的なクルーズ船だ。イタリアワインとのペアリング・ディナーでは、陽気なイタリア人ソムリエとワインや食材について興味深い話を堪能し、特製窯で焼き上げたナポリピッツアに舌鼓を打ち、さらにはワインのブレンディング・セミナーにも参加することができる。こうして地中海スタイルの食文化に触れながら、陽気なカリビアンクルーズの夜は更けていくのである。
新鮮な食材をイタリア人シェフが芸術の域にまで高めてくれる。
イタリアワインと厳選された料理とのマリアージュは至福のひと時だ。
その場で生地を整えてから専用のピザ窯で焼き上げるナポリピッツアは最高。
スパエリアにはトリートメントルーム以外にもリラグゼーションスペースやドライ&スチームサウナなどが充実。
少しドレスアップして非日常を味わいながらディナータイムを楽しむのがクルーズの醍醐味。
寄港地案内
主役はやはりカリブの太陽
カリビアン・マジックに魅了
今回の航路はマイアミを出航後、終日航海日を挟んでジャマイカ、ケイマン諸島、メキシコ、バハマのナッソーに寄港する8日間のコース。終日航海日、多くの人がデッキやプールサイドでただ日光浴を楽しんでいる様子を見ると、ほぼ全員が「カリブの太陽を求めて」参加していると思えてくる。
ヨーロッパクルーズの醍醐味といえば、かつて海洋国家として栄えた港町に接岸するシーンだろうが、カリブ海クルーズの寄港地には、石造りの城門や石畳の町並みもない。そこにあるのは濃い緑と底抜けに明るい人々の笑顔だけ。自然の島に設けられた簡素な客船ターミナルを出れば、そこは燦々と太陽が照りつけるまさに楽園。音楽と笑顔と太陽だけでウキウキとした気分になってしまうのは、カリビアン・マジックの仕業だろうか。
密林に身を委ねリバートレッキングをしたり、農園でもぎたての果物を頬張ったり、童心に還ってフリータイムを満喫する。遺跡や古城はないが、すべての人に平等に降り注ぐ太陽こそがカリブの主役なのだ。バカンスの過ごし方は人それぞれだが、すべてのクルーズ・トラベラーにとっての理想は、豊かな食事と充実した船上ライフ、そして太陽と戯れる時間。これらを満たしてくれるMSCクルーズで、あなただけのバカンスを体感してほしい。
地元産のラムやシガー。とにかくみんな陽気で明るいのが印象的。
極彩色の自然豊かな島を巡り、新しい景色を探すのがカリブ海クルーズの醍醐味だ。
ジャングルの中に突如出現する渓谷のような川を水着でトレッキング。
コロニアルスタイルの建物は時代を超えて旅人を迎えてくれる。