香港島からフェリーで１時間弱のところに位置する離島、長州島で行われる奇祭。毎年、この日には多くの人々が詰め掛け、定期便フェリーの他にチャーターフェリーも出るほどです。
「包山」（饅頭をたくさんつけた塔）に人々がよじ登って饅頭を取るイベント、歴史上や伝説の人物に扮装した子供たちを支柱の上にまるで浮かんでいるかのように乗せて練り歩くパレードがあることから、「香港一の奇祭」と呼ばれています。5月10日深夜に行われる１８メートルの高さの饅頭タワーによじ登る競争には、予選から多くの運動にたけた選手が参加します。指定された時間内に点数の高い饅頭をどれだけ沢山つかむかが勝負の決め所です。
他にも島では６日間に渡って中国オペラなどのパフォーマンスが行われます。

■見どころ：長洲島の北帝廟、5月10日のパレード、10日から11日にかけての深夜の饅頭タワーの競争

　お釈迦様の誕生を祝う祭りで、別名「浴仏節」とも呼ばれます。香港ではダイヤモンドヒルの志蓮浄苑、シャティンの万仏寺、世界最大級の座物があるランタオ島のポーリン寺など、各地のお寺で儀式が行われ、境内の中にあるレストランでは精進料理がふるまわれます。
「浴仏節」の呼び名の由来となっているお釈迦様の像に水をかける儀式は、心の垢を洗い流し、信念を固くするとの決意を表します。

■見どころ：世界最大級の座物があるランタオ島のポーリン寺、ダイヤモンドヒルの志蓮浄苑、シャティンの万仏寺など

　楚の国の愛国詩人であった屈原の死を悼む日で、香港各地の海ではドラゴンボートレースが盛大に開催されます。統治者に抗議して川に身を投げた屈原を村民は舟を漕いで助けにいきましたが、時すでに遅く間に合いませんでした。村民たちは、水中に住む悪魔を恐がらせるために櫂で水面を激しく叩いて音を出し、また、魚達が水底に沈んだ屈原の身体をたべないように、村民たちが川に蓮の葉でくるんだ粽を投げたという言い伝えがあり、今でもこの日に粽を食べる習慣があります。
それ以来、中国南部では、竜船節（端午節）の日に龍の飾り付けをした細長い船でレースを行うことが習慣となりました。屈原を救おうとした漁民達の行為を記念して、船には太鼓を乗せてレースの間中、賑やかな音を櫂を漕ぐリズムにあわせて音を立てます。

■見どころ：香港島のスタンレー、アバディーン、シャウキーワン、チャイワン、九龍半島のシャティン、タイポー、サイクン、チュンムンなどで行われます。各地区のレース海上、時間の詳細は、香港政府観光局へお問い合わせください。