旅の誘惑
誰よりも早く滞在したい注目の新規開業ホテル
Lure of Urban Resorts
Aman New York
アマン ニューヨーク/米国・ニューヨーク
August 2022,OPEN
アマン ニューヨークのガーデンテラスはホテルのソーシャルスペースの一つ。ミッドタウンの高層ビル群を望む開放的な半屋外の空間で、年間を通じて食事を楽しめる。
Photos:Aman
Aman New York
アマン ニューヨーク
34軒目となるアマンが開業の地に選んだのは、世界屈指の大都市ニューヨーク。アマンの歴史において新たなマイルストーンとなるアーバンサンクチュアリ。その魅力とは?
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①ホテルの上層階にはブランド初の都市型ブランデッド・レジデンスを22戸併設。視線の先には四季折々の表情を見せるセントラルパークを一望する。②ラウンジのインテリアはシックなトーンにまとめられる。③スイートは83室を用意。コーナー・スイートは窓から差し込む柔らかな陽光が心地良い。④現代美術家の足立涼子氏による長谷川等伯の名作「松林図屏風」をモチーフにしたウォールアートが贅沢な寛ぎの空間を演出する。
静寂と平和に満ちた空間
マンハッタンの五番街と57丁目の角。老舗高級デパートをはじめ、ハイブランドのブティックが軒を連ねるマンハッタンで最も華やかなエリアで、アマン ニューヨークは待望のオープンを果たした。
アマンの哲学といえば、静寂に包まれた環境において、ゲストの心と身体、精神に変化を与え、非日常体験へと誘うことにある。これまでの辺境の地とは対極にあるマンハッタンの摩天楼で、こうした哲学を貫くことは可能なのか。開業前、アマンジャンキーたちが懸念したことは、館内に足を踏み入れた瞬間、杞憂だったことに気付かされる。
アマン ニューヨークが入るクラウンビルは、1921年築の歴史的建造物。グランドセントラル駅の設計で名高い建築家ユニット、ウォーレン&ウェットモアによって設計され、ミッドタウンのアイコンだった。
周囲の高級ホテルが煌びやかさを競うなか、建物の歴史に敬意を表しつつ、クリスタルのシャンデリアの存在をあえて否定。アジアのリゾートを彷彿とさせるゆったりと時間が流れるような空間を、マンハッタンの真ん中に見事に再構築したのである。
新しい形の都会の聖域
ニューヨークで最大級の広さを誇るスイートは全部で83室を用意。インテリアはアジアのアマンの建築様式から着想を得ており、エレガントながらもリゾートの爽やかな風が吹き抜けるよう。アマンの美学を踏襲した館内デザインは、まさにアーバンサンクチュアリを体現している。
際立つのは緑溢れる広大なガーデンテラスといったソーシャルスペースの充実度だ。3フロアを独占する総面積2300m²のフラッグシップアマン・スパには、20mのインドアプールや隠れ家的なスパハウス、プライベートな屋外テラスなど、ウェルビーイングを実現するためのあらゆる施設を完備。バイタリティがみなぎる街ならではの、若々しさを保つための包括的なアプローチを提案している。
洗練された味覚を味わえるレストランも美食家が集う街に相応しいラインアップを誇る。イタリア料理「アルヴァ」では季節の食材の持ち味を活かした奥深い味わいを堪能できる。和食をベースにアレンジしたファインダイニング「Nama」では、ヒノキのカウンター上で繰り広げられる料理長こだわりのおまかせコースを味わいたい。一日の終わりには、ジャズクラブでウイスキーを傾けながら、世界的なアーティストによる生演奏に耳を傾けるのもいい。
会員制のアマンクラブの開設やレジデンスを設けるなど、新しい取り組みにも積極的にチャレンジするアマン ニューヨーク。観光客だけが集うホテルとは異なり、感度の高い地元のニューヨーカーと共に極上のライフスタイルを共有できる。ラグジュアリーホテルが提案する新たなホテル滞在の魅力を、誰よりも早く体感してみてはいかがだろうか。
Information
Aman New York
The Crown Building,
730 5th Ave.,New York,NY,U.S.A.
TEL 0120-951-125
(アマン共通日本語フリーダイヤル)※10時~17時
https://www.aman.com/
Rosewood Vienna
ローズウッド ウィーン/オーストリア・ウィーン
August 2022, OPEN
プレジデンシャル・スイート「ホフマンハウス」は、個別のエントランスを備えた特別な部屋。178m²の広さを誇る客室には、ハプスブルク家御用達のクリスタルブランド、ロブマイヤーのシャンデリアが華やぎを演出し、地元ウィーンの雰囲気に満ち溢れている。
Photos:Rosewood Hotels & Resorts
Rosewood Vienna
ローズウッド ウィーン
ローズウッドホテルズ&リゾーツより、ヨーロッパで5軒目となるプロパティがウィーンに誕生した。歴史的建造物を舞台にしたホテルには芸術の街の魅力が凝縮している。
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①窓の外に望むウィーンの旧市街はまるで絵画のような美しさ。時を経ても変わらない光景を眺めながら、かつての繁栄に思いを馳せてみるのもいい。②上品なインテリアにまとめられたレセプションエリア。オーダーメイドの家具や照明器具、ファブリックが豪華さを演出しつつも、友人の私邸に招かれたような落ち着いた気分になれる。③晴天に恵まれた日は、屋外のテラス席でランチタイムを楽しむのもいい。
歴史的建造物をホテルに
「センス オブ プレイス」をブランドの哲学に掲げ、それぞれの土地が持つ歴史や文化を反映させた高級ホテルを展開するローズウッド。1979年に米国テキサス州のダラスで開業し、現在、世界18ヶ国で30のホテルを展開している。
節目の30軒目のホテルとして今年8月、オーストリアの首都ウィーンに誕生したローズウッドは、荘厳な街の歴史を讃えながら、ゲストを迎え入れるホスピタリティへの現代的なアプローチを実践している。立地するウィーン旧市街には、古代ローマ時代やハプスブルク家のもと華やかな貴族文化が栄えた神聖ローマ帝国の時代など、歴史の表舞台となった往時の面影が随所に残る。ホテルはシュテファン大聖堂やホーフブルク宮殿、クリムトのコレクションで知られるベルヴェデーレ宮殿といった名所にも近く、観光の拠点としての利便性の高さもあって、さっそく好評を博している。
そんなホテルは19世紀初期の歴史的建造物を改装。エルステ・グループ銀行の前本社だった新古典主義の建物が、71室の客室と28室のスイートを有す唯一無二の高級ホテルへと変貌を遂げたのである。
美しいウィーンの街のように
芸術の都ウィーンにあって、ホテルはその芸術的遺産に多大な影響を受けている。例えばロビーラウンジでは地元出身のアーティストの刺激的な壁画がゲストを迎え入れ、客室や館内には随所にコンテンポラリーなアート作品を展示。土地の独自性を現代的に再解釈した上で、新たな空間を創造しているのだ。その空間の美しさには芸術の都のホテルとしての矜持すら感じる。
伝統的な製品を扱う手作りの工房の多さも街の特徴といえる。こうした歴史ある工房が手がけた製品もまた、ホテル内の演出に一役買っている。プレジデンシャル・スイート「ホフマンハウス」を例にすると、ガラス工芸のロブマイヤーのシャンデリアが室内に華やぎを与え、バックハウゼンのファブリックが空間を上品にまとめている。ウィーンの伝統工芸は、脇役ながらも確かな存在感を発揮しているのである。
食事やスパなどのウェルネスにおいても、すべてにおいて一貫しているのが「センス オブ プレイス」の考え。世界でも屈指の美しさを誇る街の延長線にあるホテルで、ここでしかできない美と共にある貴重な滞在を心ゆくまで堪能したい。
Information
Rosewood Vienna
Petersplatz7,1010 Vienna,Austria
TEL+43-1-7999-888
https://www.rosewoodhotels.com/en/vienna
The Newbury Boston
ザ ニューベリー ボストン/米国・ボストン
March 2021,OPEN
屋上にある「コンテッサ」はホテルのシグネチャー・レストラン。世界的に有名なインテリアデザイナーのケン・フルク氏が手がけた内装は独特の模様や質感で装飾され、クラシックでエレガントな雰囲気を醸し出している。
Photos:The Leading Hotels of the World
The Newbury Boston
ザ ニューベリー ボストン
ショッピングやグルメに賑わうバックベイ地区を遊び場に、他方、のどかなボストン・パブリック・パークを前 庭とする。エリア屈指の垂涎の地に、ウルトラスタイリッシュなデザインに変貌を遂げたホテルが登場した。
ジェフリー・ビアーズ氏が内装デザインを手がけた「ライブラリー」は「ストリートバー」のカクテルをいただける宿泊者専用の特別なサロン。コバルトブルーの壁や天井に覆われ、上品で落ち着いた空気が漂う。ビアーズ氏は歴史的なディテールに細心の注意を払って再設計し、建物の遺産の精神を呼び起こすことを目指したという。
3名のデザイナー渾身の作品
ボストンで最もお洒落なショッピングストリートと言われるニューベリー通り。東西に延びる通りは東へ向かうほどにハイブランドのブティックや宝飾店などが多く立ち並び、西へ向かうとカジュアルなエリアとなっていく。ザ ニューベリー ボストンが佇むのはこの通りの東端。ボストン市民のオアシスであるボストン・パブリック・パークの豊かな緑を目の前に、都会の洗練と豊かな自然を同時に享受できる欲張りなロケーションとなる。
1927年築の建物は、元々は米国初のザ・リッツ・カールトンホテルとして開業した歴史的建造物。90年以上にわたって世界中のセレブリティや各界を代表する著名人を迎え入れてきた。時を経て所有者が変わり、さらに2019年より2年間の全面改装による劇的な変化を遂げ、名前も新たにザ ニューベリー ボストンとして再オープンした。
大掛かりな改装には3名の世界的に著名なデザイナーたちが参画。ボストンのホスピタリティを象徴する建物に新たな命を吹き込んだ。
モダンでエモーショナルな空間デザインで知られるジェフリー・ビアーズは、煌めくシャンデリアの下、ネロ・ドラートという濃い色の大理石を敷いた床とモダンアートを配した灰色の壁に囲まれたロビー、鮮やかな色のモダンなソファとチェアを配した宿泊客専用の「ライブラリー」、そして、革製のバースツールをはじめ、宝石色のソファとチェアを配置して1920年代のスピークイージーをイメージした「ストリートバー」など、主にパブリックスペースのデザインを担当した。
ザ・ビバリーヒルズ・ホテルやザ・ピエール、ザ・プラザ、ザ・カーライルなど、世界の錚々たるラグジュアリーホテルの内装デザインを手がけてきたアレクサンドラ・シャンパリモーは、2つのプレジデンシャル・スイートを含む90の豪華なスイートのインテリアをすべて再構築。ベージュやペールブルー、グレーといったシックな中間色を基調に、モダンな家具や華やかなシャンデリアをあえて配し、個性と土地の感覚を維持しながら空間に現代性を吹き込んだ。
3人目のケン・フルクは屋上のレストラン「コンテッサ」の内装を担当。ニューベリー通りに隣接する独立したエントランスを入ると、大きなモザイクタイルやパスタを食べるスターたちの絵が描かれた廊下があり、その瞬間から劇場型の装飾が楽しめるようにした。ボストンのパノラマビューを一望する天空の庭園は、イタリアの田舎のリゾート地や屋敷の庭園のようでもあり、その創造性と独創的なエネルギーで、ゲストの精神を目覚めさせることに見事に成功している。
デザイナーたちの渾身の作品としてのザ ニューベリー ボストンは、2021年の春に開業して以来、瞬く間にボストンきってのホットスポットになった。元来、土地に根ざしていた迎賓の地としての栄光を取り戻したのである。
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①ボストンのビル群のパノラマビューを望む屋上レストラン「コンテッサ」。都心の爽やかな風に癒されたい。②全286室の客室のうち、スイートは90室。様々な個性あふれるスイートがラインアップする。その内の一つ、クラシック・ファイアー・スイートには暖炉を備え、寒さの厳しいボストンの冬でも体の芯から温めてくれる。③古くから地元住民に愛されてきた「ストリートバー」は、ジェフリー・ビアーズ氏の手によって生まれ変わった。1920年代にタイムスリップしたような重厚な雰囲気のなか、こだわりのカクテルや厳選されたワインを片手に、ゆったりと流れる大人の時間を楽しみたい。④「コンテッサ」ではトリュフをまぶした牛肉のカルパッチョやスパイシーなロブスターのカッペリーニなど北イタリア料理を提供する。本場流にバーでアペリティーボ・マティーニをいただいてから、季節のメニューに舌鼓を。⑤クラシック・パークビュー・スイートでは、その名称の通り、窓いっぱいにボストン・パブリック・パークの美しい木々が広がる。⑥プレジデンシャル・スイート「ザ・マンション」もアレクサンドラ・シャンパリモー氏がデザインを手がけたスイートの一つ。シックな中間色を基調とした空間にはオーダーメイドの家具を配し、この上ない快適な滞在を叶えてくれる。
Information
The Newbury Boston
One Newbury St., Boston, MA,U.S.A.
TEL +1-617-536-5700
https://www.thenewburyboston.com/
[ご予約・お問い合わせ]
ザ・リーディングホテルズ・オブ・ザ・ワールド
TEL 0120-086-230 https://jp.lhw.com/